不正が起きる原因!善良な人でも悪に染まる「不正のトライアングル」とは

どうもこんにちはGです。
今回は、いつか身を滅ぼす悪い行動を止めるための3つのポイントについてお話したいと思います。

ちょっとした悪いことが身を滅ぼす

一度やってしまうと二度目もやる

まあ全く何一つ悪いことをせずに生きてる人はそう多くないですよね。

例えば信号無視とか、ちょっとしたルール違反とか、そういうのは生活の中でやってしまうことはあると思うんですよ。

でもそういった事は、一度やってしまうと二度目も必ずやるんですよね。

一度やって、それが罰せられなかった、特にトラブルや不都合なことが起きなかったら、人間は学習する生き物なので、「バレなきゃやってもいい」っていう風に学習してしまって必ず2度目3度目をやるんですよ。

だから悪いことした人間は、ほとんどの場合、例えば捕まっても再犯するじゃないですか。

それはそういう風に脳に回路ができあがってしまうからなんですよね。

だからそれがとても小さな悪事、小さな不正行為であってもどんどん成長していって、いつか自分の身を滅ぼすぐらいの大きな不正行為に繋がりかねないわけです。

そういった悪い行動、悪い習慣を止める為の3つのポイントをお話したいと思います。

不正のトライアングルとは

まずアメリカの犯罪学者で、ドナルド・クレッシーという人が『不正のトライアングル理論』というのを提唱したんですね。

これは不正行為というのは、三つの条件が全て揃った時に起きるものだと言っているんですね。

その三つの条件とは、

一つ目は理由、動機。その不正行為を行う理由とか動機があったとき。

二つ目はきっかけ、チャンス。そういったことをやってしまう機会が自分の目の前に訪れたとき。

三つ目は、正当化。それを自分の中でやってもいいんだ、やるべきだっていう風に正当化してしまうのが、自分の頭の中に出てきたとき。

これは確かにその通りなんですよ。

例えば、お金を盗むチャンスがあったとしても、他の人が目の前にいたら絶対やらないじゃないですか。

もしくはお金が有り余ってて「金なんか見るのもうんざり」っていう状態だったら、目の前にお金を盗むチャンスがあっても盗まないですよね。

そういった理由やチャンスがあるから、人間は不正行為をやってしまうわけです。

だから例えば自分の悪い習慣、悪い行動というのは、きっとこの3つが揃っちゃってるんですよ。

不正行為をしない為にやるべきこと

簡単な話で、赤信号でも車が来てなかったら渡ってしまう人は多いですよね。

でも本来は、別に車が来てようが来てまいが、赤信号は止まりましょうっていう風に習ったはずだし、小さい子供はそうやってますよね。

実際、それをすることの是非は一旦置いといて、赤信号を渡ってはいけない時に渡ってしまう。

これをさっきのトライアングル理論で言うと、「赤信号を守らない方が早く行ける」という動機があるんですね。

そして赤信号だけど「今は車が来てない」というチャンスもあるわけです。

そして「車も来てないのにここで一人だけ待ってるなんてバカみたいじゃないか。渡った方が効率的なんだ」という正当化をしてしまうんですね。

この三つの条件が揃って、赤信号だけど行ってしまえっていう風になるわけですね。

だから不正行為をしないためには、この三つの条件のどれかを潰す、揃わないように努力することが大切なんですね。

悪いことは「俺は今から悪いことをするぜ」と思ってやるわけじゃなくて、なんかチャンスみたいなものが目の前に転がってきて、ふと魔が差したようにやってしまうものなんですよね。

だから自分の意思の力で悪いことしないように頑張ろうっていうのはダメなんですよ。

よく魔が差したとか、出来心でっていう風に言われるように、自然にやらかしてしまうことが多いんですね。

だから意思の力で止めるのではなくて、条件が揃わないようにする方が建設的なんですよ。

どれを潰すかというのは、自分で考えればいいことなんですけど、キッカケやチャンスは向こうから勝手に来てしまうんですね。

だから理由や動機、もしくは正当化してしまう考え方、このどちらかを潰していく方がいいと思います。

従業員の不正行為をなくす方法(経営者向け)

この方法は、自分自身の犯罪を止めるためにも役に立ちますが、経営者とかお店の店長で、従業員の不正をなくしたいという方にも使えるんですね。

従業員の不正をなくすには、この三つの条件が揃わないようにすることこそ大事なんですね。

ある程度相手を信用して好きにやらせて、挙句の果てにちょっとお金をちょろまかされたりして、「良い条件で雇ってやってるのになんだこいつら」って文句を言う経営者の方も意外といるんですよ。

でも大事なのは、そういった人間を責めるのではなく、そういった人間を雇った自分に自己嫌悪するのでもなく、不正行為ができる条件を作ってしまったことを反省するべきなんですね。

例えば、レジの前に防犯カメラを置くだけでも、従業員がレジからお金を抜くことを止められるわけじゃないですか。

後は金券制にすることで、お金の出入りがコンピューターに残るので、ちょろまかすことはできなくなりますよね。

そういったものを取り入れるだけでも従業員の不正を抑えられるわけです。

だから社内の不正行為を減らしたい人は、先ほどのトライアングルの「動機」や「正当化」は手を出し辛いですけど、「きっかけ、チャンス」を潰すことならできるんですね。

こういう話をすると、「そんなに人を疑うのは嫌だ」みたいな話になるんですけど、人間はいいとか悪いとかじゃなくて「弱いもの」だと思うんですよね。

例えば、どんなにちゃんとした考えの人でも、トラブルが続いて心が落ち込んでるときには、流されちゃうこともありますよね。

だからそんなに強くない生き物なんだと思って、対策をした方がいいんですよ。

禅寺に「葷酒山門に入るを許さず」っていう言葉が刻んであったりするんですね。

「葷」というのは、ニラとかネギとか、そういう香りの強い野菜のことで、「酒」はお酒のことです。

つまり精力がつくような香りの強い野菜や酒は、お寺に入れてはいけませんよと。

それを入れると煩悩が増えてしまってやらかすからっていう風なことを書いてあるわけです。

昔、これを見たときは、入れちゃダメって言うけど、そういうのがない状態で悟りを開きましたっていうのはだいぶ心が弱いんじゃないかと。

逆にそういったものを取り入れた上で、さらに自分の理性の力で、悟るのが大事なんじゃないかって思ってたときもあるんですけど、やっぱり人間ってそんな強くないんですよね。

だからそういった犯罪や不正行為を誘発する要因を寄せ付けないのは、正しいことなんだなって年を取って思うようになりました。

やはり先人の教えは真理をついてるんですよね。

なのでそういった不正の原因になる三つのポイントを押さえて、人生を棒に振らないようにしましょうというお話でした。

では今回は以上となります。ありがとうございました。

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