今回は、同じミスを繰り返してしまう人の直し方についてお話をしたいと思います。
誰しもミスはしたくないもの。だからこそネット上には、たくさんの「ミスをしない方法」が溢れていますよね。
実際、メモを取るや見直しをする、そういったテクニック的なものはミスを防ぐ上で取り入れるべきだとは思います。
しかしながら、「同じミスを繰り返す」という点においてはその対策では不十分なんですね。
なぜなら同じミスをしてしまうということは、そういった対策をしているにも関わらず起きてしまうものだからです。
だからテクニックとは別のアプローチをする必要があります。
目次
同じミスを繰り返す本当の原因
「次からは気をつけよう」では治らない
なぜミスをしてしまうのか。その原因を表面的に捉えると、「急いでいました」とか「準備不足でした」とか「聞き逃していました」というのが出てきてしまいますよね。
それを何とかしたらミスが防げると思ってしまうんですけれど、そうではないんですよ。
一見、「急いでいた」というのは、原因に見えるんですけど、なぜ急いでいたのか、急がないようにできなかったのかという根本的な原因が、本当の原因なんですよね。
その本当の原因、根本原因の方は何とかしないから、次から急がないようにしよう、急いでもミスしないようにしようと思っても、また急ぐ羽目になって、急ぐシチュエーションが出てきて、結果としてまたその場でミスをするんですよね。
だからミスをしやすいシチュエーション自体を作らないようにすることが一番大事なわけです。
それはもう「なぜミスをしたのか」みたいなそういう対処療法的な原因、表面的な原因をいくら潰そうとしても無理なんですよね。
だからもっとそのミスが発生する根本を考えたときに、それは何かと言うと、その人の性格なんですよ。
これは言い換えるなら「悪癖」という風に表現できると思います。
出かける直前にバタバタしてしまう
例えば「◯時に家を出る」と決めているとき、その時間の10分前に完全に準備完了してる人もいれば、ちょうどに準備する人や必ずそれをはみ出す人もいるじゃないですか。
それはその人の性格とかやり方なんですよね。
その人の中の基準とか、考え方の癖とか、そういったものがズレてるために起きる現象なんですよ。
例えば、先程の「◯時に家を出る」というときに絶対に遅れる人は、家を出る時間になってからトイレに行こうとしたりするんですよね。だって急に行きたくなったんだもん、とか言い出すわけですよ。
直前になって、あれがないこれがないって言い出す人も一緒ですよね。
そういったことも含めたスケジューリングをしてないから、そうなっちゃうわけじゃないですか。
そこが自分の準備に入ってないから、自分的には準備完了したと思って、もう下手したらスマホいじってるんですよね。
本人にしたらそれは準備外だと思い込んでるわけですよね。
この悪い考え方がクセなわけで、これはその人の「悪癖」というわけです。
こういった、ついやってしまう自分の心の悪い癖を、まず自分で明確化して、それに対する対処法を作る方が、自分のミスを減らしていけるんですよね。
同じミスを繰り返す「悪癖」を改善するには
悪癖の例:結論を急いでしまう
例えば、「結論を急ぐ」というのも悪癖なんですよね。
相手が何か自分に対して何かネガティブな現象を起こしてきた時に、「あ、こいつはダメだ」とか「こいつは馬鹿だ」みたいに決めつけてしまう。
でもその人に事情があったかもしれないじゃないですか。
まあ2度3度やられたら、さすがにもう相手を切ってもいいけど、一度ぐらいのときは、ちょっと相手の事情を聞いてみるとか、相手に配慮して優しくしてみるというのも、本当はあってもいいかもしれない。
だけどすぐにそこで「こいつはダメなやつだ」と結論を出してしまって、相手に対して厳しく当たる。
「なんでこんなことしたんだ」みたいに当たってしまうと、そこで相手との人間関係が切れる事があるわけですよ。
これも一つの悪い癖ですよね。
まず書き出してみる
そのせいで痛い経験をしてきたのであれば、自分はちょっと結論を急ぎすぎる悪癖があると。
例えば優柔不断というか迷ってる人に対して、早く結論出せよと迫ってしまう。
そうすると、早く結論出せって迫られた相手は、大体「じゃあいいです」っていう感じでネガティブな結論を出すので、その後がもう発展しないというか、プラスの方向に行かないんですよね。
そういうことを止めるために、迷ってる人がいたら、変に結論を出せっていう風に押し付けないようにしよう、という風に自分で対策を考えてみる。
それをノートに書き出して、
「自分の悪癖は結論を急ぐことだ。特に悪いのは、それを他人に押し付けることだ。そのせいでいろんなトラブルやミス、人間関係が切れてしまうことが起きている。だから他人に対して結論を急ぐことはしないようにする」
という風に自分の対策を考えてみると、次に同じようなことが起きた時に、そういうことで、やらかしにくくなるわけですね。
当然、1回書き出したからって完全にミスが防げるわけではないです。
でも少なくとも自分が自分の悪いところを知っていれば、何かやらかしそうになった瞬間に「これ、俺の悪い癖だ」ってちょっとブレーキが踏めるんですよ。
そしたら、それが次のミスに繋がるのを防げるんですよね。
悪癖をなくせばミスは減らせる
時間の問題、人間関係の問題、受け取り方や感じ方の問題、時間の基準の問題、許す許さない、許される許されないっていう風な考え方、特に甘えの問題とか、いろんな自分の考え方の癖があると思うんですよ。
その中でトラブルの原因になるクセは、悪癖であると判断して、それを是非ノートにいっぱい書き出して欲しいんですよ。
その自分の悪い癖を明確化したら、それに対して「もっとこのようにしよう」という対応策を書き出していくんですね。
そしたら、自分の悪い癖が減っていって、それによって発生するミスそのものも減らしていけるし、人間関係とかも、もうちょっと良くなるんですよね。
これをしないと、例えば、「人に対して上から目線で喋ってしまう」という癖があった時に、対処療法的に、「それを喋らないようにしよう」ではダメなんですよね。
なぜ上から目線で喋ってしまってるのか、相手と自分を比べてしまっているのか、自分の方が上だと思ってしまうのか。
それはなぜか、と考えると、大体攻撃的な人というのは、臆病な人なんですよね。
自分が臆病で攻撃される相手よりマウント取っておかないと、自分が脅かされると勝手に思い込んでるから、自分を守るために逆に先に手を出してやれって攻撃的だったりするわけですよ。
だから、そもそも相手と自分を比べるのをやめるとか、「人は人、自分は自分、されど仲良し」と唱えるようにするとかでもいいんですよね。
そういう風に根本原因に目を向けた方が、心も穏やかになるし、もっと効果的に自分のミスを防ぐこともできるわけです。
それでは今回は以上となります。
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