【グズは突っつけ!】自動的に行動開始する方法とは?

どうもこんにちはGです。
今回はナッジ(Nudge)というものをテーマにお話したいと思います。

ナッジの意味と具体的な事例

ナッジとは何か?

ナッジというのは、最近流行りの行動経済学の中で出てくる言葉で、ここ10年くらい前にできた概念なんですよ。

ひじで軽くつつくみたいに、人を促すという意味なんですけど、これこそが人の行動にものすごく影響を与えているっていう風に考えられているんですね。

例えば、コンビニでレジの前に人がたまるときに、レジの真ん前まで行っちゃうと道がふさがって邪魔じゃないですか。

だから少し手前の商品棚のあたりに白線が引いてあったり、足型のマークが描いてあったりするんですね。

あれをつけておくだけで、誰もそこに並べとは言ってないのに、人間ってそこに整列するんですよ。こういうのがナッジなんですね。

あとは男性のトイレで、よく日本だと「汚れないように一歩前にお進みください」みたいなに書いてますけど、海外だと中にハエのシールが貼ってあったりするんですよ。まあ日本でも的が貼ってあったりしますよね。

そうすると、なぜかそこにオシッコを当てようってみんな考えて、前に進む分、掃除の手間が省けるとか汚れが減ったっていうデータもあるんですよ。

ナッジが効果的な理由

このように人間というのは、物を判断する際に2種類の認知システムというのがあるんですね。

一つ目は『自動システム』というもので、これまでの経験や感情から条件反射的に何かモノを判断するんですね。

二つ目は『熟慮システム』といって、論理的にじっくり考えて自分の行動を判断するんですよ。

でも多くは自動システムで人間は考えているんですよ。

だから無意識のうちに判断していることに影響を与えるようなナッジを滑り込ませることで、人間は無意識にそれに従うということができるんですね。

だから人を動かすという意味で、強い力を持っていると言われてて、企業だけじゃなくて政府とか、そういう公の団体もこれを取り入れてたり、取り入れようとしている動きが世界的に多いんですよ。

ナッジは色々なところで使われている

日本なんかだと、足立区の例があります。実は足立区ってすごく糖尿病患者が多いんですね。

東京都の平均より、健康寿命が2歳も短いと言われているんですよ。

だから足立区の活動で、区内の約600の飲食店と提携して、「野菜たっぷりメニュー」というのをお店に置かせているんですね。

そうすると住んでいる人たちは、野菜食えと言われてないんですけど、メニューに野菜の多いメニューが並んでいると、それを知らないうちに野菜を食べてしまうんですよ。

同じようにレストランとかだと、「本日のオススメ」みたいな感じで、メニューの目立つ所に写真が載ってたりしますよね。

あれも載せておくと、お客さんの購入するものを誘導することができるからなんですね。

「いやいや、俺はそんなオススメって書いてあるものなんか選ばないぜ」っていう人もいると思います。

そうじゃなくて、そこにあるものを最初の一つ目として脳の中にアンカリングされるんですよ。

だからそこに物凄くヘルシーなものが載ってたら、それを基本として「今日は脂っこいもの食べようかな」みたいに考えてしまうんですね。

例えば「オススメ」と書いてあるのが680円だったとしたら、「ちょっといいもの食おうか」と1000円ぐらいのものを見たりするんですよ。

ところが同じ所に1000円のものが書いてあったら、1300円ぐらいのものを見てしまうんですね。

だから最初に目に入ったものを基準に考えるように行動を操っているわけです。

人間は自分を変えたくない守りたいという意志がすごく強いですから、命令されたり何かをやれって言われることにすごく抵抗を持つ人も多いんですよ。

そういう人に何かやって欲しい場合、しなさいっていうことをずっと言い続けるのは、すごく労力がかかる割には無駄が多いんですね。

それよりこのナッジを使って、その人自身が判断するように促すことの方が、効果が高くていいわけです。

ナッジを利用して自分を変える方法

ナッジは自分にも使える

こういう話をすると、その後じゃあどう考えるかですよね。これは当然自分自身に対しても使えるわけですよ。

例えば、健康の為には1日2リットル以上の水を飲んだ方がいいという知識はみんな持っています。

だからといって、じゃあ仕事中とかで、わざわざ席を立って、冷蔵庫から水を出して、コップに入れてグっと飲むという行為は、やっぱりやらないわけですよ。

結局、食事のときぐらいしか飲まないから、そんなに飲めなかったりするんですね。

だけどそういう人に対するナッジとして、もう常温でいいから2リットルのペットボトルを卓上に置いておけばいいんですよね。

一番目に付くパソコンのディスプレイの横とかでもいいですし、その横にコップも置いておけばいいんですね。

そうすると人間ってそれがチラチラ目に入るので、「そういえば飲んどくか」という風に行動しやすくなるわけですよ。

逆に悪い例で言うと、お菓子とかが常に目に入る場所とか手に届く場所にあると、別にお腹減ってなくても食べちゃうじゃないですか。

これは悪い方へのナッジなんですよね。

勝手に行動できるようになる

自分がダイエットでも筋トレでもビジネスでも何か成し遂げたいものがあるのであれば、そのゴールに対して、ゴールの達成に寄与する行動を促すナッジを自分の生活にどんどん取り入れておくんですよ。

そうすると、それが自然の行動として自分がやってしまうので、結果として自分はどんどんやれるわけですね。

これをやった方がいいとか あれをやった方がいいというのは、みんな自分自身で分かってるんですね。

でもわかっちゃいるけどできないとか、後回しっていうのが自然の摂理ですから、そうさせない為に自分の周りを良い行動をするきっかけで固めておくのがポイントになるわけです。

だから本を読まなきゃいけないと思っているけど、本を読めていない人は、もうトイレとか寝室とか自分の鞄の中にずっと本を入れておけばいいんですね。

逆にすぐに携帯をいじって本を読めないという人は、例えばモバイルバッテリー持ち歩かないとか、充電ケーブルを持ち歩かないという風にして、もう携帯が使えなくなってしまう前提にしておけばいいんですね。

やり方は何でもいいんですけど、自分にとって良くないものを排除するナッジ、良いことをするナッジというのを自分の生活に取り入れていく。これをするだけで変わってくると思います。

「頑張ります!」じゃ行動できない

みんな「めっちゃ勉強します」とか「めっちゃ行動します」とか言うんですけど、大概そういう人ってできないんですよ。

人間っておかしなもので、何かを宣言すると、宣言したことに満足してしまって、結局行動しなくなるというデータもあるんですね。

だからもう黙ってやれって話なんですよ。

宣言するとしたら、「やります!」みたいなモチベーションの宣言じゃなくて、「今日はココからココまでやります」という自分のスケジュールとか計画を宣言すればいいんですよ。

逆に計画とかスケジュールはどんどん宣言した方がいいです。

だけど、頑張りますとか一生懸命やります、今月中に、今年中にこんな風に成り上がります、みたいなものは、口に出せば出すほど弱くなってできなくなるんですね。

だから自分自身を成功させる為には、自分自身を行動させる為のきっかけを作る。

モチベーションに頼らないと出来ないような事とかは絶対できないので、モチベに頼らない、頑張らなくても成功してしまう環境を自分で作るヒントにナッジはなると思います。

今日のテーマ的には以上なんですけれど、当然これは人に対して、人を動かすことについてもすごく使えるんですね。

だから人間関係をうまく改善したり、上司や部下との関係性を良くしたり、自分が動いて欲しい方向に誘導したいということにもすごく使えるので、興味のある人は色々な本が出てますから、是非勉強してみて欲しいと思います。

じゃあ今日のお話は以上になります。ありがとうございました。

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